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人生について考える


人生の目的

人生の目的 (幻冬舎文庫)人生の目的 (幻冬舎文庫)
(2000/11)
五木 寛之

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人生についてあらためて考えさせられる書です。五木先生の生い立ちなど、いろいろ思い起こして書かれています。

『人生に目的はあるのか。私はないと思う。何十年も考えつづけてきた末に、そう思うようになった[p.29]。』

「人生に目的なんて無い」。

その後、中ほどで以下のように書いてあります。

『人生に目的はない、と、私は書いた。正直にいえば、「人生の目的」がわかない、ということだったのかもしれない。しかし、このことだけはわかっている。人生の目的の第一歩は、生きること、である[p.85]。』

正しくは「人生の目的がわからない」。

『運命と宿命を知り、それを受容して、なお生きること。それこそが「人生の目的」ではないか、と、いま私は少しずつ思い始めているのである[p.86]。』

結論、「わからないということを受け入れて生きる」。

500円で人生の目的について考えてみませんか?


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ジャンル : 本・雑誌

レイテ海戦の失敗


失敗の本質 日本軍の組織論的研究

失敗の本質―日本軍の組織論的研究失敗の本質―日本軍の組織論的研究
(1984/05)
戸部 良一寺本 義也

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本書を紹介する最後は海での戦いです。ここでも組織としてのいろいろな失敗がありました。

レイテ湾は地図のとおりフィリピンの南側にあり、近くにリゾート地として有名なセブ島などがあります。

レイテ湾地図

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レイテ海戦は、昭和19年10月、つまり敗色濃厚な日本軍がフィリピンのレイテ島に上陸しつつある米軍を撃滅するために行なった起死回生の捨て身の作戦でした。

日本海軍の軍艦63隻、米軍の軍艦170隻が作戦に参加し、世界の海戦史上でも最大級といわれる大規模な海戦が4日間にわたり行なわれました。

日本海軍は部隊を3つに分け、以下のような作戦を立てました。

『①栗田艦隊は、戦艦「大和」「武蔵」を主軸とした水上部隊によって、北方からレイテ湾に突入。
 ②西村艦隊と志摩艦隊は、各々南方から栗田艦隊と同時にレイテ湾突入。
 ③小沢艦隊は、優勢な敵機動部隊を栗田艦隊からそらすために、囮となって北方へ誘い出す。
 ④航空部隊は、それにさきだって、敵空母を攻撃し、レイテ湾突入艦隊に対する敵の攻撃をできるかぎり阻止する[p.138]。』

要するに、戦艦による北側と南側からレイテ湾の米軍上陸部隊への殴り込み作戦と、それを可能にするため相手をひきつける囮(おとり)作戦という2つの作戦からなっています。

日本はフィリピンを取られますと、南方からの資源が日本に入ってこなくなります。その為、あらゆる犠牲を払ってでも死守する必要がありました。

海戦が始まりますと見事に米軍は日本軍の囮部隊の誘いにのってきました。この囮部隊には残りわずかとなった日本海軍の虎の子の空母部隊が含まれていたからです。
当時の戦い方としまして、まず艦隊の中の空母を狙い撃ちし、最初に沈めるのが鉄則です。

作戦通りですと、囮部隊へ米軍の攻撃が集中している隙に戦艦部隊がレイテ湾へ突入するという手筈です。実際、奇跡的にも日本軍のシナリオどおりにコトが進みつつありました。

しかし、その時とんでもないことをやってしまいます。

なぜか、戦艦部隊の栗田長官はレイテ湾を目前にして反転を命じてしまいます。

反転を判断した理由について次のように書いてありました。

『①通信不達のため小沢艦隊の牽制効果もあきらかではなく、自分たちだけが孤立して戦っている。
 ②レイテ湾口には米戦艦部隊が栗田艦隊のレイテ湾突入を予期して遊撃配備をしている。
 ③レイテ湾に突入したとしても、米国の護衛空母や輸送船団は湾外に脱出してカラになっているかもしれない。
 ④北方の近距離にいると見られる敵機動部隊を攻撃して、敵の意表に出られれば有利な戦いができる[p.145]。』

ここで重要な指摘がなされています。

『ここで注意しなければならないのは、こうした状況判断がほとんどすべて誤った情報や、不正確な情報に基づく栗田司令部の想像によっていたという点である[p.145]。』

しかし、実際は各部隊まさに命をかけて獅子奮迅に戦い、日本軍の作戦通りにコトは進んでいました。後にマッカーサーが「勝利はいまや栗田提督のふところに転げこもうとしていた」と回想録に記しています。

結果、日本軍は惨敗し、囮部隊はほとんど撃沈されてしまいました。

                

そもそも勝算のほとんどない厳しい状況で、かつ大変難しい作戦ではありましたが、本書で以下の組織的失敗を上げています。

1.戦略的不適応

この作戦が行なわれる直前に「沖縄空襲」「台湾沖航空戦」があり、当初作戦参加を予定していた航空機の多くを失ったにも関わらず、そのまま変更なく作戦が実行されています。

〝柔軟な対応〟〝硬直した官僚組織〟〝一度決めたらそのまま進み、変更されない〟これも現在の組織でよくあるパターンです。

2.情報・通信システムの不備

各艦隊と囮部隊の通信連絡(無線)が極めて不調で、不正確な情報や誤報にしばしば振り回されました。これら、通信機能の障害が作戦の展開に重要な影響を及ぼす結果となりました。

〝情報の共有〟隣の部署の失敗を知らないで同じ失敗を繰り返す。〝報連相がない〟ので上司は現在の状況がわからない。明らかとなった時には手遅れ・・・・・と言った感じでしょうか。

3.高度の平凡性の欠如

本書では「高度の平凡性」という言葉を用いて説明しています。〝事実を認識して、決められたこと、確実にやりとげる〟という意味でしょうか。こういうことが現場で徹底されていませんでしたし、それを作戦司令部でもそれを徹底させることができませんでした。

『作戦目的と自己の任務の理解は、きわめて平凡かつ基本的な作戦実行の前提であったが、これが実際には十分になされなかったのである[p.153]。』

〝徹底〟できない組織。やると決めたことが、〝なあなあ〟で終わる組織。これもまた会社でもよくあることです。


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テーマ : 読書感想
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ガダルカナル島の失敗


失敗の本質 日本軍の組織論的研究

失敗の本質―日本軍の組織論的研究失敗の本質―日本軍の組織論的研究
(1984/05)
戸部 良一寺本 義也

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まずは、「ガダルカナル作戦」から考えてみたいと思います。

ガダルカナル島は南太平洋のオーストラリア手前、パプアニューギニアのソロモン諸島にある小さな島で、この島が大東亜戦争の陸戦におけるターニングポイントとなりました。

日本の陸軍が初めて米海兵隊と本格的に戦い、そして初めて負けたのがこのガダルカナル島です。

ガダルカナル島地図

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当時この島では日本軍が兵隊150名と人夫約2000人で軍の飛行場を建設していました。ちょうど完成しかけたその時、昭和17年8月7日に米軍がガダルカナル島へ上陸します。
もちろん、一瞬で占領されてしまいました。

大本営陸軍部は、米軍の本格的な反抗は昭和18年以降という希望的観測を持っていたため、敵の上陸は偵察作戦程度の小規模な作戦レベルであるという安易な判断を下してしまいます。そのため、小規模でも早く派遣できる部隊を送り込み、島を取り返そうという作戦を立てました。

一方、米軍は海兵隊を中心に陸海空の機能を統合した水陸両用作戦という新しい戦術を用いて、島から島へと総反撃していく壮大な作戦を立てていました。その始まりの舞台がガダルカナル島だったのです。

東京の作戦司令部では、この時、はじめてガダルカナル島の存在と飛行場建設現状を知ります。まさに、「事件は会議室で起こっているのではなく、現場で・・・」の世界です。

ちなみに作戦司令部には選りすぐりのエリートがいまして、東京で作戦を立て、前線の部隊に指令を出すというシステムになっていました。

某人気ドラマ「踊る・・・」でたとえますと、警視庁には選りすぐりのエリートがいまして、本店で捜査のプランを立て、所轄の現場に指示を出すというシステムと同じです。

東京の作戦司令部は取り急ぎ、陸軍部隊たったの2000名にガダルカナル島奪還を命じ、そのうち900名が最初に上陸しました。上陸は簡単にできたものの、相手の米軍は海兵第一師団を中心とする精鋭13000人が島と飛行場を守っています。

結果、900名のほとんどは戦死してしまいます。その後、小規模戦力の逐次投入が行われ、その都度作戦失敗。米軍のように陸海空軍が連携した統合作戦は行われず、日本軍は陸軍と海軍それぞれがバラバラに戦います。
もちろん島と飛行場を奪還することはできず、最終的には島から撤退することになります。

                

本書ではこの作戦失敗の要因を以下のようにまとめています。

『本来的に、第一線からの積み重ねの反復を通じて個々の戦闘の経験が戦略・戦術の策定に帰納的に反映するシステムが生まれていれば、環境変化への果敢な対応が遂行されるはずであった。しかしながら、第一線からの作戦変更はほとんど拒否されたし、したがって第一線からのフィードバックは存在しなかった。大本営のエリートも、現場に出る努力をしなかった[p.91]。』

これって企業にもよくある話です。今でいいますと〝PDCAサイクル〟〝結果のフィードバック〟〝現場主義〟〝変化への対応〟など・・・、これらが当時の日本軍に欠如していたということです。
現代社会の企業にもこれらが欠如し島ではなく市場から撤退していく企業はたくさんあります。

関連リンク 「日本軍の組織的失敗=企業の組織的失敗


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日本軍の組織的失敗=企業の組織的失敗


失敗の本質 日本軍の組織論的研究

失敗の本質―日本軍の組織論的研究失敗の本質―日本軍の組織論的研究
(1984/05)
戸部 良一寺本 義也

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本書は大学院やMBAで組織論、戦略論を学ぶ際の教科書として出てくる本です。私の学校でも出てまいりました(実はMBAなのです)。軍事的にも優れた内容ですが、軍事を経営学の観点からとらえた名著でもあります。

『大東亜戦争における諸作戦の失敗を、組織としての日本軍の失敗ととらえ直し、これを現代の組織にとっての教訓、あるいは反面教師として活用することが、本書の最もおおきなねらいである[p.3]。』

戦後、日本陸海軍よる諸作戦の失敗を、戦史研究などで当事者の誤判断や物量的劣勢として取り上げられたことはありましたが、組織的欠陥という視点から顧みられることはほとんどありませんでした。

本書で取り上げられている諸作戦とは「ノモンハン事件」「ミッドウェー海戦」「インパール作戦」「沖縄戦」「ガダルカナル作戦」「レイテ海戦」など有名なものばかりです。

                   

これらの作戦を失敗した日本陸海軍の組織的欠陥は、いずれも現代の企業に置き換えて考えますと大変わかりやすくなります。〝PDCAサイクルの欠如〟〝現場軽視と本社主導〟〝変化への対応無さ〟〝柔軟な思考の欠如〟〝硬直した官僚組織〟〝情報の共有不足〟たぶんこういうことで説明がつきます。

以降で、各作戦の組織的失敗を振り返ってみたいと思います。
<つづく>


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異動したら考えること


プロフェッショナルの条件 いかに成果をあげ、成長するか

プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))
(2000/07)
P・F. ドラッカーPeter F. Drucker

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〝自らをマネジメントする〟という箇所で「新しい仕事が要求するものを考える」ということについて述べられています。

『私は新しい仕事を始めるたびに、「新しい仕事で成果をあげるためには何をしなければならないか」を自問している[p.104]。』

部署を異動したり転勤したりした時に「新たに気をつけておくこと」「前の仕事との違い」について整理してみることの重要性を説いています。何も考えず、これまでのやり方を惰性で続けていると次のようになってしまうことがあるかもしれません。

『新しい任務に就いても、前の任務で成功していたこと、昇進をもたらしてくれたことをやり続ける。そのあげく、役に立たない仕事しかできなくなる。正確には、彼ら自身が無能になったからではなく、間違った仕事の仕方をしているために、そうなっている[p.104]。』

がむしゃらに頑張ることも大切ですが、それだけではいけません。少し考えてみることがさらなる飛躍へとつながります。

                     

昇進や異動が「期待はずれ」で「本人にとってもマイナスだった」ということになることほど、組織にとってもったいないことはありません。

なぜなら、そのままにしておいた方が高いパフォーマンスがあげられ、組織にも本人にもよかったからです。

しかし、残念ながら、これはよくあることです。


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学問で徳を高めよう


学問のすすめ 現代語訳

学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書)学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書)
(2009/02/09)
福澤 諭吉

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「ひどい政府は愚かな民が作る」というタイトルがあり、そこには次のようなことが書かれています。

『世の中で学問のない国民ほど哀れで憎むべきものはない。知恵がないのが極まると恥を知らなくなる[p.18]。』

『このようなバカ者は、とても道理をもっては扱えない。不本意ではあるけれども、力でおどし、一時の大きな害をふせぐほかにやり方がないということになってしまう[p.32]。』

要するに、学問と知恵のない国民ばかりになると次の展開は、バカな国民に対して国が自由を与えず法律で縛る、となっていきます。

『国民の徳の水準が落ちて、より無学になることがあったら、政府の法律もいっそう厳重になるだろう。もし、反対に、国民がみな学問を志して物事の道筋を知って、文明を身につけるようになれば、法律もまた寛容になっていくだろう[p.19]。』

バカなヤンキーの多い高校の校則はどんどん厳しくなり、自立した大人の生徒の多い高校はなんでも自由。良いも悪いもそれらがスクールカラーや伝統となっていきます。それと同じことです。

                          

『法律が厳しかったり寛容だったりするのは、ただ国民に徳があるかないかによって変わってくるものなのである[p.19]。』

『人民がもし暴力的な政治を避けようとするならば、いますぐ学問に志して、自分の才能や人間性を高め、政府と同等の地位にのぼるようにしなければならない[p.32]。』

国民がバカですと、国や政治家の都合でものごとが進み、ウマく丸めこまれてしまいます。明治時代の人が言っていることですが現代社会でも通じる話です。

一人ひとりが〝徳〟を高めるため、学問をすすめ(進め、勧め、奨め)ましょう!

お時間ございましたら、以前紹介しましたこちらもどうぞ。

関連リンク 「学問のすすめを読んでみよう


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学問のすすめを読んでみよう


学問のすすめ 現代語訳

学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書)学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書)
(2009/02/09)
福澤 諭吉

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明治時代に書かれた、だれもが知っている本です。100年以上前の本ですが、さすが福沢先生、現代社会でも通用する話がいっぱいです。
ただし、本書は斎藤先生が訳した〝現代語訳〟です。

書き出しは有名な

『「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」と言われている[p.9]。』

から始まります。

天が人を生み出すにあたって、人はみな同じ権利を持ち、生まれによる身分の上下はなく、自由に、そしてお互い人の邪魔をしないで、それぞれが安楽に過ごしていけるようにしてくれているという意味です。

ついこの前まで、武士の子は一生武士、農民の子は一生農民、という身分制度があった日本におきまして、革新的、画期的な考え方だったことでしょう。

                          

しかし、世の中を見渡すと、賢い人や愚かな人がいて、この差は〝学ぶか学ばないかによってできる〟と冒頭に書かれています。次の文章をご覧ください。

『「実語録」という本の中に、「人は学ばなければ、智はない。智のないものは愚かな人である」と書かれている。つまり、賢い人と愚かな人との違いは、学ぶか学ばないかによってできるものなのだ[p.10]。』

ここでいう〝学ぶ〟とは難しい字を知って、わかりにくい昔の文章を読み、和歌を楽しむといった類いの実用性のない学問ではありません。

『一生懸命にやるべきは、普通の生活に役に立つ実学である[p.11]。』

実学の具体例には手紙の言葉(たぶん文章の書き方)や帳簿の付け方(簿記・会計)、そろばんや天秤の取り扱い方(今ではパソコンか)、地理学、経済学などがあげられています。

学ばないと福沢先生の言う〝愚かな人〟になります。さあ、自分に役に立つ実学を探して勉強しましょう!

追記 下記を最初に買いましたが、昔の文体が難しくて意味がわかりませんので、現代語訳を買い直しました。

学問のすゝめ (講談社学術文庫)学問のすゝめ (講談社学術文庫)
(2006/04/11)
福沢 諭吉伊藤 正雄

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ちなみに、書き出しこんな感じです。

『「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」といへり。されば天より人を生ずるには、万人は万人みな同じ位にして、生まれながら貴賎上下の差別なく、万物の霊たる身と心の働きをもつて・・・・[p.17]』

難しい・・・



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人を動かす三原則


人を動かす

人を動かす 新装版人を動かす 新装版
(1999/10/31)
デール カーネギーDale Carnegie

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本書は聖書の次に世界中で読まれている名著だと聞いたことがあります。有名な投資家ウォーレン・バフェット氏も本書を何度も読み返していたことが自伝「スノーボール」で紹介されています。

最初に「人を動かす三原則」から。

1.「批判も非難もしない。苦情もいわない。」

以下は、ある有名な人物の言葉です。

『「おれは働き盛りの大半を、世のため人のためにつくしてきた。ところが、どうだ ― おれの得たものは、冷たい世間の非難と、お尋ねものの烙印だけだ」[p.13]』

と、なげいたのは暗黒街の大ボス、アル・カポネです。カポネほどの極悪人でも、自分では悪人とは思っておらず、むしろ善人だと思っていたそうです。

人間はたとえ自分がどんなにまちがっていたとしても、決して自分が悪いとは思いたがらない生き物なのです。

もし、会社で私が「ちゃんと仕事してくれ」と注意したところで「おれはちゃんとやっているのに」と相手は思っています。

したがって、他人の非を指摘したところで、相手はすぐさま防御体制をしいて、自分を正当化しようとしてくる。そして、自尊心を傷つけられた相手は、結局、反抗心を持ち、こちらを攻撃してくることとなる、と書いてあります。

「あれだけ言っても、どうしてわかってくれない?」というよくある話の舞台裏は、こういうことだったのです。

ですから、最後のまとめとして「批判も非難もしない。苦情もいわない。」そのかわり相手を理解するように務めることで、まず、同情、寛容、好意という感情が生まれてきます。



2.「重要感を与える」

『人を動かす秘訣は、この世にただひとつしかない[p.33]。』

それは自ら動きたくなる気持ちを起こさせること。これが秘訣だそうです。

本書では〝自己の重要感〟という言葉が使われています。人は自分が重要人物である、大切な人として扱われたいという欲求を持っています。ただ、これらはつい忘れがちになってしまうことでもあります。

『他人の真価を認めようと務めるのは、日常生活では非常に大切な心がけであるが、ついおろそかになりがちである[p.47]。』

頭ごなしにやらせたところで反発をうむだけです。

『人の気持ちを傷つけることで人間を変えることは絶対にできず、まったく無益である[p.49]。』

率直で、誠実な評価を相手に与えることができれば、相手もそれに応えてくれるはずです。

伏見工業高校ラグビーの山口先生の教え「信は力なり」と同じことです。

関連リンク 「山口先生と平尾さん後編

                         考える人

3.「人の立場に身を置く」

『人を説得して何かやらせようと思えば、口をひらくまえに、まず自分にたずねてみることだ ― 「どうすれば、そうしたくなる気持ちを相手に起こさせることができるか?[p.54]」』

相手の心の中に「やろう!」という強い欲求を起こさせる方法を相手の立場から考える。

何かすばらしいアイデアが浮かんだ場合、そのアイデアを頭ごなしにやらせるのではあく、相手に思いつかせるように仕向け、そして、それを取り組ませる。

今一度冷静になり、相手の状況を整理してみることで見方も変わってくるかもしれません。


「批判も非難もしない。苦情もいわない。」
「重要感を与える」
「人の立場に身を置く」

人を動かす三原則 by Dale Carnegieでした。


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マーケティングとイノベーション


マネジメント 基本と原則

マネジメント - 基本と原則  [エッセンシャル版]マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版]
(2001/12/14)
P・F. ドラッカー上田 惇生

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「マーケティング」と「イノベーション」も社内では、よく出てくる言葉です。本書でもこの言葉に対する記述がありました。

『企業の目的は、顧客の創造である。したがって、企業は二つの、そして二つだけの基本的な機能を持つ。それがマーケティングとイノベーションである。マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす[p.16]。』

マーケティングは顧客の欲求からスタートするもの。現実や欲求がはじめにありきで「自分たちが何を売りたいか」ではなく「顧客は何を買いたいか」を問うことがマーケティングです。

『「われわれの製品やサービスにできることはこれとこれである」ではなく、「顧客が価値ありとし、必要とし、求めている満足がこれである」と言う[p.17]。』

       

イノベーションは新しい満足を生むもの。

『イノベーションは、人的資源や物的資源に対し、より大きな富を生み出す新しい能力をもたらすことである[p.18]。』

企業は常によりよい満足を、提供し続けていかなければなりません。その方法がイノベーション(革新)です。


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マネジャーの役割


マネジメント 基本と原則

マネジメント - 基本と原則  [エッセンシャル版]マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版]
(2001/12/14)
P・F. ドラッカー上田 惇生

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ドラッカーの考えるマネジャーの役割は「組織全体としての能力を高める」「優先順位を決める」この2つをあげています。

『①第一の役割は、部分の和よりも大きな全体、すなわち投入した資源の総和よりも大きなものを生み出す生産体を創造することである[p.128]。』

『②あらゆる決定と行動において、ただちに必要とされているものと遠い将来に必要とされているものを調和させていくことである[p.128]。』

さらに、ドラッカーはその2つの役割を遂行するための、マネジャーに共通する仕事を5つあげています。

『①目標を設定する。②組織する。③動機づけとコミュニケーションを図る。④評価測定する。⑤人材を開発する[p.129]。』

これらすべてについて能力を高めていけば、マネジャーとして進歩するとしています。

                      

そのほかにマネジャーに必須の能力として〝真摯さ〟をあげています。『真摯さなくして組織なし[p.147]』ともあります。

〝真摯さ〟って具体的に何でしょうか?

ドラッカーによりますと、次のような〝真摯さ〟が欠如している人はマネジャー失格です。

『①強みよりも弱みに目を向けるマネジャーを任命してはならない[p.147]。』

強みをさらにのばし、弱みを消していく組織をつくることがマネジャーの仕事です。

『②何が正しいかよりも、誰が正しいかに関心を持つ者をマネジャーに任命してはならない[p.147]。』

人が判断規準になるようだとサイテ―です。

『③真摯さよりも、頭のよさを重視するものをマネジャーに任命してはならない[p.147]。』

そのような者は人として未熟であり、通常な直らないそうです。

『④部下に脅威を感じる者を昇進させてはならない[p.148]。』

当たり前です。

『⑤自らの仕事に高い基準を設定しない者もマネジャーに任命してはならない[p.148]。』

自ら高いレベルを設定し、自らそれに取り組む。日々レベルアップのため自己研鑽する。部下に仕事を丸投げするのがマネジャーではありません。〝自ら〟です。

ガンバレ!マネジャー!

追記 「マネジャー」は管理者であってリーダー、「マネージャー」は野球部などでチーム運営のサポートしてくれる人。日本語にはこういうヘンナ?使い分けがあります。



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   腰イタ
ビジネスシャツの襟
これまで私は仕事用のビジネスシャツはボタンダウンを選んでおりました。理由は前からそうで、なんとなくカッコいいと思っておりました。 ところが、先日、友人より「ボタンダウンはカジュアル、世界各国の大統領、首相が公式の場でそんなの着ていない」と言われ、以降、気にしてニュースなど見てみますとそのとおりでした。(-_-;)ガーン。
 
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プロフィール
私は40代の企業で働く営業マンです。 楽しい仲間と仕事をEnjoyし、充実した毎日を送っております。「仕事ができるビジネスマン」を目指しつつも、人とちょっと違う、変わったところのある、面白サラリーマンでありたい!」これが自分のビジョン。 そうなるために2009年9月よりブログを始め、読んだ本をもとに知識をインプットし、そこから影響を受けたことを中心にアウトプットさせていただいております。読書録のデーターベースを作っているイメージ。これが戦略・戦術のひとつで当面の目標1000冊。
   
ブログタイトルの趣旨
「ちょっと知的にサラリーマン」というタイトルは「知的なサラリーマンが書いているブログ」という意味ではなく、「凡人サラリーマンが知的になるために読書してブログを書いている」という意味です。 時々、私のことを「知的サラリーマン」と呼んでいただける方々がいて、誠にありがたい?のですが、少し、ニュアンスが違います。
バントの有効性
高校野球ではノーアウトでランナーが出塁するとほぼ必ず送りバントとなります。本当に有効なのでしょうか?以前、ノーアウトランナー1塁とワンアウトランナー2塁の場合で勝率を調べたところ前者の方が2~4%勝率が高いことを紹介させていただきました。しかも高校野球には4割打者や5割打者はたくさんいるのにとも思います。
サッカー2018年W杯
初戦の日本VSコロンビア戦を観賞中です。ファウルもらい合戦(シミュレーションばかり)ほとんど触れていないのに、コケて痛がる。やめませんかサッカー界全体で。ビデオジャッジでシミュレーションした選手は一発退場することで抑止力が働くと思います。
サッカー
銭湯のマナー
銭湯が好きでよく行きます。特に冬。寒い日はシャワーではツライ、でも自宅の湯船に湯をはるのも面倒、こんな時には銭湯へGO!となります。
   
築地移転問題
いい加減な話が出てまいりました。盛り土をやめて地下の有効活用?昔の都知事が言った、言わない。都の担当からの提案だったか、いや、そうではない?
   
卒業式に思うこと
この時期になると卒業式が話題になります。それぞれ別の道を歩んでいく同級生との別れ、これまでご指導いただいた先生方との別れに皆泣いているシーンを拝見します。