人を動かす三原則
人を動かす
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本書は聖書の次に世界中で読まれている名著だと聞いたことがあります。有名な投資家ウォーレン・バフェット氏も本書を何度も読み返していたことが自伝「スノーボール」で紹介されています。
最初に「人を動かす三原則」から。
1.「批判も非難もしない。苦情もいわない。」
以下は、ある有名な人物の言葉です。
『「おれは働き盛りの大半を、世のため人のためにつくしてきた。ところが、どうだ ― おれの得たものは、冷たい世間の非難と、お尋ねものの烙印だけだ」[p.13]』
と、なげいたのは暗黒街の大ボス、アル・カポネです。カポネほどの極悪人でも、自分では悪人とは思っておらず、むしろ善人だと思っていたそうです。
人間はたとえ自分がどんなにまちがっていたとしても、決して自分が悪いとは思いたがらない生き物なのです。
もし、会社で私が「ちゃんと仕事してくれ」と注意したところで「おれはちゃんとやっているのに」と相手は思っています。
したがって、他人の非を指摘したところで、相手はすぐさま防御体制をしいて、自分を正当化しようとしてくる。そして、自尊心を傷つけられた相手は、結局、反抗心を持ち、こちらを攻撃してくることとなる、と書いてあります。
「あれだけ言っても、どうしてわかってくれない?」というよくある話の舞台裏は、こういうことだったのです。
ですから、最後のまとめとして「批判も非難もしない。苦情もいわない。」そのかわり相手を理解するように務めることで、まず、同情、寛容、好意という感情が生まれてきます。
2.「重要感を与える」
『人を動かす秘訣は、この世にただひとつしかない[p.33]。』
それは自ら動きたくなる気持ちを起こさせること。これが秘訣だそうです。
本書では〝自己の重要感〟という言葉が使われています。人は自分が重要人物である、大切な人として扱われたいという欲求を持っています。ただ、これらはつい忘れがちになってしまうことでもあります。
『他人の真価を認めようと務めるのは、日常生活では非常に大切な心がけであるが、ついおろそかになりがちである[p.47]。』
頭ごなしにやらせたところで反発をうむだけです。
『人の気持ちを傷つけることで人間を変えることは絶対にできず、まったく無益である[p.49]。』
率直で、誠実な評価を相手に与えることができれば、相手もそれに応えてくれるはずです。
伏見工業高校ラグビーの山口先生の教え「信は力なり」と同じことです。
関連リンク 「山口先生と平尾さん後編」

3.「人の立場に身を置く」
『人を説得して何かやらせようと思えば、口をひらくまえに、まず自分にたずねてみることだ ― 「どうすれば、そうしたくなる気持ちを相手に起こさせることができるか?[p.54]」』
相手の心の中に「やろう!」という強い欲求を起こさせる方法を相手の立場から考える。
何かすばらしいアイデアが浮かんだ場合、そのアイデアを頭ごなしにやらせるのではあく、相手に思いつかせるように仕向け、そして、それを取り組ませる。
今一度冷静になり、相手の状況を整理してみることで見方も変わってくるかもしれません。
「批判も非難もしない。苦情もいわない。」
「重要感を与える」
「人の立場に身を置く」
人を動かす三原則 by Dale Carnegieでした。


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