政権交代時のリーダーのあり方
エースの品格 - 一流と二流の違いとは
![]() | エースの品格 一流と二流の違いとは (Clickシリーズ) (2008/05/15) 野村 克也 商品詳細を見る |
野村さんの本は面白く、かつ、サラリーマンにも勉強にもなるので、これまで何冊か読んできました。
本書で政権交代時のリーダーのあり方についての言及があり、少し考えてみたいと思います。
野村さんが南海時代に監督兼キャッチャーを務めた後、その後継者として南海ホークスを預かったのは広瀬叔功氏です。野村さんは次のように述べています。
『彼は監督に就任するや、それまでの「野村色」を一掃しにかかった。最初のあいさつで、「これからは俺の野球をやる。野村の野球は全部忘れてくれ」と宣言したそうだ[p.128]。』
その後南海は低迷を続け、ダイエーへ身売りされることとなります。野村さんの「ほれ、見たことか」という声が聞こえてきそうですね。
他には野村ヤクルトの後継者、若松監督については以下のように書いてあります。
『若松は私が残していった「遺産」を大切に受け継いでくれたのである[p.129]。』
もともと若松監督は野村さんのもとでコーチや二軍監督を経験し、間近で野村野球を学んでいます。実際、若松ヤクルトは低い前評判からスタートしたものの、7年間でAクラス4度、うち2001年には日本一に輝いています。
野村野球、ID野球の申し子とも言われた古田氏には意外に辛口のコメントです。
『古田の場合は、広瀬と同じで「野村カラー」を払拭しにかかったふしがある[p.130]。』
『あまり背伸びせず「遺産」を受け継ぐ素直さがあれば、もう少しいい結果を残せたかもしれない[p.130]。』

一方で、野村阪神は3年間毎年最下位という結果に終わっています。その後任が星野氏で、結果はご存知のとおりです。
『星野は優勝した直後のインタビューで、「野村監督の遺産で勝たせてもらった」という趣旨のコメントを残した[p.126]。』
年下ながら畏敬の念さえ抱いてしまうと、絶賛しています。
会社でも、管理者が代わることはよくありますが、何を残して、何をやめるのか、できればはっきりと明言してもらったほうがいいのでは?・・・?とか考えてしまいます。
関連リンク 「所長(マネージャー)!ぜひ読んでみて!」
追記 真のエースはダルビッシュ(日ハム)と川上憲伸(前中日)の二人をあげています。上原浩司(前巨人)は、とかくひと言多すぎるとしています。
山崎武司(楽天)はチームの鑑、真の4番打者と高く評価していて、将来の監督候補とまで書いてあります。いかつい風貌とは異なり、内面の繊細さがあり、周りへの心くばり、そして自ら率先垂範できる人だそうです。
山崎武司(楽天)はチームの鑑、真の4番打者と高く評価していて、将来の監督候補とまで書いてあります。いかつい風貌とは異なり、内面の繊細さがあり、周りへの心くばり、そして自ら率先垂範できる人だそうです。

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